BMW i8とM5、どちらを選ぶべき?迷うあなたに最初に伝えたいこと

BMW i8とM5、どちらを選ぶべき?迷うあなたに最初に伝えたいこと

結論から言えば、BMW i8とM5はまったく異なる魅力を持つ2台です。スポーティな見た目や加速性能に注目している方にとっては、どちらも候補に入る存在でしょう。しかし実際のところ、i8はプラグインハイブリッドの近未来志向、M5は伝統的なハイパフォーマンスセダンという性格の違いが明確です。

購入を検討している方の中には「燃費は?維持費は?日常使いできるのか?」といった現実的な疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。その疑問に具体的なデータと実体験に基づいてお答えしていきます

また、SNSや口コミでも「どちらが本当に自分に合っているか分からない」という声は非常に多く見られます。単なるスペック比較では見えない“使って分かる違い”も含めて解説していきます。

この記事で分かること

  • BMW i8とM5のスペックや走行性能の違い
  • 価格や維持費を含めたコスト面の比較
  • それぞれのデザインや快適性の特徴
  • 実際のオーナーによる評価や口コミ
  • どんな人にどちらの車が向いているか

BMW i8とM5の基本スペックを比較

BMW i8とM5の基本スペックを比較

エンジン・パワートレインの違い

BMW i8は1.5L 直列3気筒ターボエンジンと電動モーターのハイブリッド構成です。システム全体で362psを発揮し、燃費性能と加速力を両立しています。一方、BMW M5は4.4L V型8気筒ツインターボエンジンを搭載し、最高出力は600ps超。完全にパフォーマンス重視の設計です。両者の方向性は明確に異なります。

サイズ・車体構造の比較

BMW i8はカーボンファイバー強化プラスチック(CFRP)を使用し、全長4689mm・全幅1942mmの低くワイドなスタイルです。対するM5は、全長4965mm・全幅1903mmの大型セダンで、より実用的な車体設計になっています。特に後部座席の広さではM5が大きく上回ります。

トランスミッションと駆動方式

i8は6速AT+2速電動トランスミッションを採用し、前輪をモーター、後輪をエンジンで駆動するAWD(4WD)システムです。M5は8速ステップトロニックATを搭載し、通常は4WDながら2WDモードにも切り替え可能。より走りの自由度が高い構成です。

最高速度と加速性能の比較

BMW i8は0-100km/h加速4.4秒、最高速度は250km/h(リミッター作動)です。対してM5は0-100km/h加速がわずか3.3秒で、i8より1秒以上速い加速性能を誇ります。直線でのパフォーマンスはM5に軍配が上がります。

燃費性能と環境性能の違い

BMW i8のカタログ燃費は約15〜17km/L。電動走行が可能なため、都市部の短距離移動では非常に効率的です。M5は約8〜10km/Lと燃費面では劣りますが、高出力エンジンとしては平均的。

燃費とCO₂排出量を重視するなら、i8が優れています。

価格とコスト面での違い

価格とコスト面での違い

新車価格と中古市場価格

BMW i8の新車価格はおおよそ2,000万円前後でしたが、現在は生産終了の影響もあり、中古市場では800〜1,300万円で取引されています。M5は新車で約1,800〜2,200万円、中古でも1,000万円以上が相場です。特に高年式・低走行モデルでは価格の落ちにくさが見られます。

維持費(税金・保険・燃料代)

i8は1.5Lエンジンを搭載しているため、自動車税は年額約30,500円と比較的低めです。燃費も15km/L前後と優秀で、都市部では電動走行も可能です。M5は4.4Lエンジンのため、自動車税は年額約76,500円。燃費も8km/L前後で、燃料代も高めになる傾向があります。

故障リスクと修理費

BMW i8はハイブリッド特有の構造を持つため、バッテリーやモーターに関するトラブルが起きると修理費が高額になりやすいです。M5は高出力なV8エンジンを搭載しており、エンジン周りや電子制御系のトラブルが比較的多く見られます。いずれも年間10〜20万円以上のメンテナンスコストは見ておく必要があります。

リセールバリューの違い

i8は希少性とデザイン性から、中古市場でも一定の人気を維持しています。特に限定モデルはリセールが高めです。M5はモデルチェンジが頻繁なため、年式や走行距離による価値下落が顕著です。ただし、コンディションの良い個体は価格を維持しやすい傾向もあります。

購入時に考えるべき費用の内訳

購入価格のほかに必要となる費用は以下の通りです:

  • 自動車取得税(環境性能割)
  • 重量税・自賠責保険料
  • 任意保険(i8:約12万円/M5:約18万円)
  • 登録手数料や整備費用など

初期費用を含めると、i8・M5ともに購入総額は300〜500万円程度上乗せになるケースも多いです。

デザイン・内装・快適性の比較

デザイン・内装・快適性の比較

外観デザインの特徴と違い

BMW i8はフューチャリスティックなデザインが特徴で、流れるようなシルエットとバタフライドアにより視線を集めます。コンセプトカーを思わせるその姿は、日常に非日常感をもたらす存在です。一方M5は伝統的なスポーツセダンスタイルを踏襲しつつ、迫力のあるフロントグリルとボリューム感あるボディで高級感を演出しています。

インテリアの質感と使いやすさ

i8のインテリアはミニマルかつ近未来的で、カーボン素材やレザーを組み合わせた質感が特徴です。コックピットはドライバー重視で、操作性も高いです。対するM5は、全席が快適な上質空間に設計されており、ウッドパネルやアンビエントライトなど、高級サルーンの要素が詰まっています。

シートの快適性と素材

i8はスポーツバケットシートを採用しており、ホールド感を重視した設計です。ただし後部座席は狭く、長時間の同乗には不向きです。M5はスポーツ性と快適性を兼ね備えたシートを採用し、運転席・助手席にはマッサージ機能やベンチレーションも搭載されているモデルも存在します。

静粛性と乗り心地

M5はアクティブノイズキャンセレーションや防音材により、高速走行時でも非常に静かな室内環境を実現しています。一方、i8は軽量構造のため路面の音を拾いやすく、高速道路ではややノイズが気になるという声もあります。乗り心地は、i8がスポーティに振った硬めの設定、M5は電子制御サスペンションにより柔軟に調整が可能です。

実用性(ラゲッジスペースなど)

i8はミッドシップレイアウトのためラゲッジ容量がわずか154Lと小さく、

日常使いや旅行には不向きです。

対してM5は最大530Lの広いトランクを持ち、ゴルフバッグやスーツケースも余裕で収納可能。後席を倒すことでさらにスペースを広げることもでき、日常使いにも十分対応できる実用性を備えています。 

BMW i8とM5、それぞれの走行体験

BMW i8とM5、それぞれの走行体験

ドライビングフィールの違い

BMW i8は軽快でスムーズな走行が魅力です。特にEVモードでの発進は非常に静かで、都市部ではストレスのない移動が可能です。低重心と軽量ボディがもたらす機敏な操作性も、スポーツカーらしい感覚を提供します。対してM5は重厚感のある加速と、地面を蹴るような推進力が特徴です。V8ツインターボの力強さは圧倒的です。

スポーツ走行性能の比較

M5はサーキット走行も可能なレベルの動力性能を持ち、4WDから2WDへの切り替え機能により自在なドライビングスタイルが選べる点が魅力です。i8もスポーツモードで走れば加速は鋭く、エンジンサウンドも演出されてスポーティな気分に浸れますが、本格的なスポーツ走行ではM5に軍配が上がります

街乗りでの扱いやすさ

i8は幅が広く見た目も派手なため、視線を集めがちですが、意外と街中での取り回しは良好です。特に前方視界が良く、低速でもスムーズな操作が可能です。M5は全体的にサイズが大きく、狭い道や駐車場では注意が必要ですが、ステアリングの精度は高く、ストレスを感じにくい作りです。

高速道路での走行安定性

M5は高速域での直進安定性が極めて高く、長距離移動も快適です。アクティブクルーズコントロールなどの先進機能も搭載されており、高速移動時の疲労感が大幅に軽減されます。i8も十分な安定性を持ちますが、サスペンションがやや硬めなため、路面のギャップを拾いやすい傾向があります。

ハンドリングとステアリング性能

i8のハンドリングは軽快で、コーナリング時のロールも少なく操作が楽しいという声が多いです。M5は重量があるにもかかわらず、ステアリングレスポンスが鋭く、ドライバーの意図を正確にトレースします。どちらも高次元のコントロール性を誇りますが、乗り味の方向性は異なります。

どんな人にどちらが向いているか?

どんな人にどちらが向いているか?

ラグジュアリー重視ならM5

M5は高級車としての完成度が非常に高く、上質な内装や広々とした室内空間が魅力です。マッサージ機能付きのシートや高性能スピーカーシステムなど、日常使いでの快適性を重視する方には最適です。また、ビジネスシーンにも自然に溶け込む外観デザインも好評です。

未来感と独自性を求めるならi8

i8はスタイリングやパワートレインにおいて革新的な印象を持つ一台です。他車と被りにくいデザインやハイブリッドならではの走行体験を重視する方には、非常に魅力的な選択肢です。特に「他人と同じクルマは乗りたくない」と考える方からの人気が高いです。

家族持ちドライバーには?

家族での使用を考えるならM5の方が圧倒的に実用的です。後部座席の広さや荷室容量、乗り降りのしやすさなど、日常生活での利便性に優れています。一方、i8は2+2シート構成で後部座席は実質的に荷物置きに近く、ファミリー用途には向きません。

セカンドカーとしての選択肢

週末のドライブや趣味用のセカンドカーとしてはi8がぴったりです。見た目のインパクトと静かな電動走行モードにより、普段と違う時間を楽しみたい方におすすめです。M5は万能型である反面、セカンドカーとしてはやや大きく、使い勝手に過剰感が出る場合もあります。

ステータス性の違い

M5は「BMWの最高峰スポーツセダン」という肩書きがあり、長年の実績とブランド信頼があります。一方でi8は未来を象徴するモデルとして、現在でもプレミア的な扱いを受けています。

「王道のスポーツセダン」か「先進的なエコ・スポーツカー」か、どちらを魅力と捉えるかが分かれ目です。

ユーザーのリアルな声を紹介

ユーザーのリアルな声を紹介

i8オーナーの満足点と不満点

i8のオーナーからは「未来感あふれるデザインと静かな走行性能に感動した」という声が多く見られます。特に電動走行モードにおいては、エンジン音を気にせず街中を滑るように走れる点が高評価です。ただし、「後部座席が狭くて実用性に欠ける」という意見や、「荷物がほとんど積めない」といった不満も散見されます。

M5オーナーの使用感レビュー

M5のユーザーは「とにかく速く、なおかつ静か。まさに万能」と語る方が多く、スポーツとラグジュアリーを両立していることが魅力とされています。また、日常の移動から高速道路での長距離ドライブまで幅広く活用できる点も好評です。唯一、「車幅が大きいため狭い駐車場で苦労する」との声が課題として挙げられています。

SNSでの評価比較

TwitterやInstagramでは、i8はそのデザイン性と希少性から「フォトジェニックな1台」として人気です。「信号待ちで写真を撮られる」という体験談も多く投稿されています。M5はドライブ動画や走行レビューが多く、「加速がえげつない」「安定感がすごい」といった、走りへの評価が中心です。

YouTubeレビューの傾向

YouTubeでは、i8はライフスタイル系の動画で多く取り上げられており、「EV感覚の使い方」「都会に映えるデザイン性」に注目が集まっています。一方M5は、クルマ系YouTuberによるサーキット走行レビューが豊富で、0-100km/h加速やドリフト性能の紹介が目立ちます。

実際の口コミでわかる長所と短所

i8の長所としては以下が多く挙げられます:

  • とにかく目立つデザイン
  • 燃費性能と電動走行の魅力
短所は、
  • 実用性に乏しい
  • メンテナンス費用が高い
M5の長所は、
  • 高性能エンジンと加速力
  • 日常使いでも快適
短所は、

「車体サイズと維持費の高さ」が目立ちます。

よくある質問(FAQ)

よくある質問(FAQ)

BMW i8とM5はどちらが速い?

BMW M5の方が明確に速いです。0-100km/h加速はM5が約3.3秒、i8は約4.4秒となっており、1秒以上の差があります。M5はV8ツインターボエンジンを搭載しており、高速域でも圧倒的な加速力を発揮します。i8はハイブリッド特性を活かしたスタートの鋭さが魅力ですが、総合的な速さではM5が優位です。

維持費が安いのはどちら?

維持費の面ではi8が有利です。排気量1.5Lのため自動車税が年3万円台に収まり、燃費も約15〜17km/Lと優れています。対してM5は4.4Lの大排気量で、自動車税だけでも約76,500円、燃費も8km/L前後です。年間の燃料代や保険料もM5の方が高くなる傾向にあります。

普段使いに適しているのは?

普段使いにはM5が適しています。4ドアセダンで後部座席も広く、荷物も積みやすいため、家族利用や通勤でも不便が少ないです。i8は2+2シート構成で後部座席が非常に狭く、トランク容量も小さいため、日常の買い物や移動には不向きな部分もあります。

BMW i8の生産は終了している?

はい、BMW i8は2020年に生産終了となっています。そのため現在は新車購入ができず、中古車市場での流通が中心です。希少性が高まっているため、将来的な価値上昇を期待する声もあります。購入希望者は状態や走行距離をしっかり確認することが重要です。

M5とM3の違いとは?

M5は5シリーズをベースにした大型セダンで、V8エンジンを搭載するフラッグシップモデルです。一方、M3は3シリーズがベースで、直列6気筒エンジンを採用し、軽快でコンパクトな運動性能が魅力です。価格やサイズ、走りの方向性にも大きな差があります。自分の用途や好みに応じて選ぶのがおすすめです。

将来価値が高いのはどっち?

i8は生産終了後の希少性と個性的なデザインにより、コレクターズアイテムとしての評価が高まっています。将来的な価値上昇の可能性もあり、中古価格の下落が緩やかです。M5も人気モデルですが、

新型が登場するとリセールに影響が出やすい

ため、資産価値としての安定感はi8の方がやや優れているといえます。 

まとめ:BMW i8 vs M5、あなたに最適な1台を選ぼう

まとめ:BMW i8 vs M5、あなたに最適な1台を選ぼう

BMW i8とM5は、どちらもプレミアムな魅力を持つ一台ですが、性格は大きく異なります。i8は未来志向のハイブリッドスポーツカーであり、デザインや希少性、電動走行の体験を重視する方に最適です。一方のM5は、パワー・快適性・実用性を兼ね備えた万能スポーツセダンです。

選ぶポイントは「何を重視するか」によって変わります。以下に選び方の要点をまとめます。

  • 加速・走行性能を求めるならM5
  • 独自性や未来感を重視するならi8
  • 家族利用や日常性も含めるならM5
  • セカンドカーや趣味車として楽しむならi8
  • リセールや維持費も含めて考慮することが大切

どちらを選んでも満足度の高い選択ができる反面、自分のライフスタイルと使用シーンに合わせた判断が求められます。

後悔しない選択をするためにも、性能だけでなく使い勝手や将来性も含めて検討しましょう。 

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